【これは少女が夢見た愚かしい物語】

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教会の中、佇む影
　見馴れない姿に
思いがけず咲き乱れる
　朧げな一輪の青い薔薇

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徒らに募る仄かな炎
幽かな光が胸を焦がす

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寄り添えない現実から
目を逸らすだけで
踏み出せず眺めるだけ
それだけでいいの…

 

失望の中、過る二人
　睦じい姿に
堪えきれず吐き毀れる
　清らかな三輪の赤い薔薇

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ひたすらに叫ぶ怨嗟の呪文

 

教会の中、佇む影
　窶れた姿に
呑み込めず焼き崩れる
　儚げな五輪の白い薔薇

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今更に気付く愚かな心
安らかな日々の鼓動が止まる

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取り返せない現実から
目を塞ぐだけで
恥も知らずまだ巡らす
二人の甘い未来

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夢に描く現実へと
目を落とすために
自らを宥め賺す
それだけでいいの。